俳優の斎藤工と泉里香が出演する求人サイト「Indeed」(インディード)のテレビCM『Radio Indeed「蒸留所」篇』(2022年2月より放送)では、泉が「さすがIndeed!」と述べ、斎藤が「やめなさい」とたしなめる場面があるが、この場面のやり取りの意味がわからない、という声がSNSでちらほら散見されている。この場面にはどういった意味合いがあるのだろうか?考察した。
まず同CMについて解説する。CMシリーズではラジオパーソナリティの斎藤と泉が、リスナーからのIndeedを利用した転職成功体験を聞き、その感想を述べるという場面設定が行われている。そして同CMでは、埼玉県の会社員男性から「会社員をしながらずっと憧れていたお酒造りの仕事。いつでも募集があるわけではないので仕事の合間にネットで何度も何度も探していたのですが、Indeedでいろんなサイトの求人を一気に見ることができ今の職場に出会うことができました。新人として頑張っています。」というメッセージが届く。これに泉が「さすがIndeed!」と反応し、斎藤が「やめなさい」とたしなめる。
①CM全体としてのツッコミ待ち説(CMなのに、自画自賛になっていることを斎藤工がメタで突っ込んでいることについて)
まず一点目が、「CM全体としての視聴者からのツッコミ待ち説」だ。CMにおいて、自社ブランドを肯定して視聴者に売り込むのは当然のこと。ましてや同CMでは、Indeedのおかげで珍しい蒸留所の仕事に転職できたと喧伝しているわけだから、「さすがIndeed!」というセリフが発されるのはある意味当たり前のことである。
本来、そこでCMが終わってもいいはず。でも、最後に斎藤が「やめなさい」と言うことで、視聴者に引っ掛かりが生まれる。単純に注意を引くという目的もあるだろうが、私はCM全体として”CMなのに、自画自賛的な内容に対して出演者である斎藤がメタで(自認して)突っ込んでいる”というところに、趣旨が置かれているのではないかと考える。
②単にIndeedとして謙遜している説(転職者の手柄ですよと言いたい)
そして二点目が、単純にIndeedの姿勢として謙遜しているという説だ。同CMでは男性がIndeedを利用して蒸留所への転職を勝ち取るというストーリーを構成しているが、泉が「さすがIndeed!」と言ったままCMが終わると、Indeedの功績によって男性の転職が成し遂げられた、というメッセージが強調されて伝わってしまう。そこで、最後に斎藤が「やめなさい」と言うことで、”いやいや、転職は男性の努力によってこそできたんですよ”というメッセージを打ち出すことができる。このようにして、Indeedが謙遜する立場を示しているのではないかというのが筆者の見立てだ。
上記の内容は、いかがだっただろうか。皆さんの考察は、いかに。
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