元常務取締役の発言に揺れる牛丼チェーン・吉野家が、約10年ぶりとなる新商品「親子丼」を2022年4月19日、販売開始した。価格は並盛り437円、大盛り624円(いずれも税込、店内飲食時)。ネット上では早速同商品が、話題となっている。
そこで今回は、小市民的な舌を持つ筆者が実際に店頭で新メニュー「親子丼」を注文し、レビューしてみる。
食感は確かに”ふわとろ”、味は薄味か 全体的にシンプルな仕上がり
まず食感としては、確かに触れ込みの通り、鶏や卵の”ふわとろ感”は達成されているように感じられる。また玉ねぎが多く入っており、鶏や卵とマッチするのも印象的だ。
一方で、味はどうか。一言で言うと、筆者は”薄味”であると感じた。
出汁感はそこまで強くなく、鶏もある程度パッサリとした印象。卵は”どろっ”とまではしていない。全体的に、あまり粘着質ではない味付けだと感じた。
吉野家は牛丼チェーンであり、どちらかというと醬油強め・甘めな味付けを特徴としてきた。本商品もまたその流れを汲んでいるものと感じられる。
例えば、なか卯の「親子丼」と吉野家の「親子丼」ならどちらが美味しいのか?
それでは例として、外食チェーン「なか卯」の「親子丼」(税込480円、店内飲食時)と吉野家の「親子丼」を比較したら、どちらが美味しいのか?
その答えはもちろん個人の趣味・嗜好に拠るが、筆者は、なか卯の親子丼の方が美味であると感じた。
なか卯の親子丼は、卵が鶏やご飯にしっかりと絡んでくる印象だ。鶏も多少脂っぽい。全体的に見ると、低価格帯の割に味のインパクトをしっかりと残しているように感じられる。
総括
以上が吉野家の新商品「親子丼」のレビューだ。いかがだっただろうか。
Twitter上では、親子丼の商品を絶賛するツイートが多数投稿され、大いに拡散されている。ツイートを見て「親子丼」を食べようと思った人もいるだろう。
一方で気を付けなければならないのは、今は先述した騒動の渦中であり、”逆説”のストーリーを紡いだ言説の方がアクセスが稼げる、ということだ。人間心理としては、「騒動で大変な吉野家だけど新商品は美味しい」、「バイアスで消費行動を決めつけてしまうのはもったいない」というストーリーに惹かれやすい。その点には、十分気を付けよう。
筆者としては、あくまでも「味」をフェアに判断することが重要なのではないかと思う。
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