ブロガーのメリット・デメリットを実際のプロ(フリーランス)が徹底解説

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ブロガーは近年、SNSの台頭などにより改めて注目を浴びる職業だが、実際にブロガーになるメリットやデメリットはどのようなものなのだろうか。今回は、実際にプロのフリーランス(個人事業主)のブロガーとして5年間活動し、安定した売上を継続している筆者が、熟慮した上でこれらを紹介していこうと思う。

メリット

まず、ブロガーになるメリットについて記載する。

時間や場所の制限を受けることがほぼ無くなる

企業案件の受注などによる制約がない限り、ブロガーは自分で労働の時間や場所を決めることができる。一日の生活リズムはほぼ自分で管理できるし、オフィスは自宅やカフェ、移動中の乗り物など様々な場所が考えられる。“自由に働きたい”と考える人の大半が、このようなシチュエーションを望んでいるのではないだろうか。これが実現できる点は、大きなメリットと言えるだろう。

対人関係・折衝のストレスから解放される

クライアントとのやり取りがない限り、ブロガーは対人関係や人との折衝から完全に解放される。

現代はストレス社会と言われているが、ストレスの大半は対人関係からくるものだと主張する心理学者も存在するほどだ。もちろん人付き合いが好きな人や生まれつき得意な人はいいが、そうではない人は、ブロガーはある意味天職なのかもしれない。筆者も約4年間、仕事上ではほぼ人と関わらなかったため、対人関係によるストレスはほぼ全滅した。これは幸いなことだった。

収益のほとんどを自分の取り分とすることができる

ブログから発生した収益の大半を自分の取り分にすることができるのも、ブロガーのメリットだろう。基本的にはブログにかかる固定費以外は全て、ブロガー自身の所得となり得る。

文章力のアップや自己研鑽につながる

ブログを書き続けることで、文章力のアップや自己研鑽などにつながるはずだ。しかしメディアに勤務していたり案件を受注したりすれば”赤”が入るが、ブログで自己完結する場合は文章力向上のスピードもまちまちになる。自助努力は欠かせないだろう。

得意な(好きな)ジャンルを選んで書くことができる

ブロガーといっても専門分野はそれぞれ異なっており、”得意な(好きな)ジャンル”を選んで書くことができるのは、ブロガーのメリットと言えるだろう。しだいに自身の知識も広がり、深まっていくはずだ。

ローリスクで始めることができる

アフィリエイト記事はレンタルサーバーなどを成約させることを主眼に置くためこの要素を序盤で紹介するが、筆者はブロガーになることを簡単に考えてほしくない(お金を無駄にしてほしくない)ため、記事の最後に紹介することにした。

ブログ(=ブロガー)は確かに、ローリスクで始めることができる。理由は主に2点だ。

初期費用が少ない

まず、初期費用が少ないためだ。基本的にはレンタルサーバー費とドメイン費(+必要であればPCなど備品)だけで問題ない。ローコストで始められるということは、結果撤退したとしても痛みが少ないということだ。

匿名・顔出しなしで運営することができる

次に、匿名・顔出しなしで運営することができるのもローリスクの要因だと考える。仮にブロガーとして存在が有名になったとしても、匿名・顔出しなしで最後まで活動し続けることは理論上可能だ。

評価がどちらに転んでも、匿名・顔出しなしであれば実生活に及ぶ影響を抑えることができる。

デメリット

次に、ブロガーになるデメリットについて記載する。

収益が不安定である

必要なビジネスモデルや戦略を熟考して実現させない限り、ブロガーは基本的に、収益が不安定な職業であると言えるだろう。なぜなら、仕事内容が外的要因や内的要因に左右されやすいからだ。

外的要因:広告提供者・ASP、SEO環境などの影響を受けやすいから

外的要因としては、広告提供者やASP、SEO市場などの影響を受けやすいからである。Google AdSenseの広告単価の上下やASPの取り扱いの終了、SEOのアップデートなど、様々な要因によって売上は変化していくことだろう。自身でコントロールするよう努力することはできるが、全ての要素をコントロールすることはできない。

内的要因:権利侵害などによるサーバー・アカウント停止、訴訟リスクがあるから

また内的要因として、ブログの記述内容の中に他者の権利を侵害しうるものや公序良俗に反するものがあった場合、規約違反としてサーバーやASPからアカウントを停止させられたり、他社から訴訟を起こされたりするリスクがある。ブログを始めるときには軽い気持ちでではなく、法規範やモラルの意識を持ち、免責事項などの準備をした上で、運営に取りかかるようにしよう。

差別化が難しく、一本で生計を立てるのは困難な場合が多い

自身の強みも考えないうちに、とりあえずブロガーになろうと考えている人が多く存在しているように見受けられるが、やはり簡単には稼げないのがブロガーの世界だ。他者との差別化の困難さ、ひいては生き残りの難しさは、デメリットに挙げられるだろう。近年検索大手のGoogleは、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の略である”E-E-A-T”という指標を用いており、これらを満たすページが検索上位に表示されるようになっている。これを一般のブロガーが完全に満たすことは、極めて困難だ。ゆえに自分が競合の中でどこに優位性を持っているのか(自身がブログを運営する意味がどこにあるのか)を見つけ、大局的な視点でブログ運営をしていくことが大切だ。

明確な休みが存在しなくなる(過労や生活リズム崩壊の恐れ)

ブロガーになることで、実質的に明確な休みの日や時間帯が存在しなくなるといって良いだろう。

もちろん、自分で働く時間を選択しマネジメントできるのは良いことだ。しかし、オン・オフの切り替えが不得意な人や過度に仕事に集中してしまう人などは、心身の過労や生活リズムの崩壊などを引き起こしてしまいかねない。自身の特性を見つめながら、どのように対処すべきかを考えるべきだろう。

社会的信用が積み上げにくい場合がある(活動内容による)

活動内容にも拠るが、ただブロガーをしているというだけでは社会的信用が積み上げられない場合がある。なぜなら、ブロガーは匿名性が高く、人々に理解されにくい仕事だからだ。

例えば、士業やタレントなどは、専門性の高さや知名度の大きさから、社会的信用がされやすい職業だと言えるだろう。しかしブロガーといっても個人によって様々な働き方のある職業であり、職業がそのまま取引先や友人知人、親類などからの信用につながるとは考えにくい。

ブロガーとして圧倒的な結果を残すことももちろんだが、ただ記事を更新していくだけでなく、企業と仕事をしてみたり、顔出しをしたりするなど、売上以外で自らの信用を担保するために努力するのも良いだろう。

孤独になることが多い

これはメリットの欄に記した対人関係の要素と表裏一体だが、クライアントや共同作業者がいない場合、ブロガーはたいてい孤独な存在となる。なぜなら、同じジャンルで活躍するブロガー同士はライバルになり得るし、ブログに共通する高度な専門知識はさほど存在していないため、勉強会や交流会などが開かれにくいためだ。もちろん、SNS上などを通じて交流を作ることもできるだろう。

SEO全体の流れ、AIの台頭によっては今後斜陽となる場合がある

近年SNSが隆盛を極めている反面、人々が検索エンジンの検索窓にワードを打ち込まなくなる=SEO流入が減少する傾向がみられている。アプリが可処分時間を群雄割拠しており、天下のグーグル(米アルファベット)も、指を咥えてみていられない状況となってきた。

さらにこれに、AIの台頭が拍車を掛ける可能性がある。チャットボットに問いかければ必要な答えが返ってくるようになれば、人々はわざわざ”検索”する必要がなくなるからだ。

そうなった場合には、よほどオリジナルなコンテンツを持っていない限り、ブログ記事は必要とされなくなることだろう。

“ブログはオワコン”という言葉が横行しており、それは思考停止的に語られることが多いが、ブログの今後を論ずるならもっと因数分解すべきだ。筆者は悲観しているわけではないが、今後ブログビジネスに注力する際には、この趨勢を押さえておきたいところだろう。

【結論】メリットデメリットを自分の頭で考えた上で、身の振り方を考えるべきではないか

以上が、筆者が実際の体験を基に考え抜いた、ブロガーになるメリット・デメリットだ。いかがだっただろうか。

実際にこれらのケースは、人によって全く異なる。メリットをデメリットと思う人もいるだろうし、逆もしかりだろう。また、ブロガーを本業にするか副業にするかでも、話は全く変わってくる。

これらブロガーのメリット・デメリットを自分の頭でもう一度考えた上で、自身の今後の身の振り方を決めてみてはいかがだろうか。

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