東武東上線はなぜこんなに遅れる?「踏切安全確認にうんざり」通勤者の体験談と本音

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東京・豊島区の池袋駅から埼玉・大里郡寄居町の寄居駅を結ぶ、東武鉄道の「東武東上線」。沿線の大山・上板橋・成増・和光市・川越などから通勤されている方も多いのではないでしょうか。

しかしこの東武東上線、通勤ユーザーだった筆者の私の実体験によると、“サイレント遅延”がとても多い印象です。さらに、人身事故の発生件数が多く運転見合わせもしばしば起こります。

遅延率ランキングではなぜか低位だが…“サイレント遅延”が多い東武東上線

国土交通省の調査によれば、2018年度に東京圏主要45路線で平日20日間あたり平均11.7日も遅延(遅延証明書発行対象となる5分以上の遅れ)が発生しました 。ところが東武東上線は同年度わずか3.5日とされ、遅延日数ランキングでは下位(遅延の少ない方から数えて6番目)でした 。このランキングでは一見、「東武東上線は他より遅延が少ない」ように見えます。しかし実態はそうとは言えません。

上記の遅延統計は5分以上の遅れのみをカウントしており、5分未満の遅れは公式には「遅延」と扱われないのです。東武東上線では1~4分程度の小さな遅れ、いわば「サイレント遅延」が頻繁に発生していると、筆者は認識しています。

筆者は数年間通勤で東武東上線を使いましたが、5分以内の遅延は駅のホームや列車においてアナウンス(案内)さえされないことがしばしばあることを、確認しています。これまで日本の数多くの路線を使ってきましたが、数分の遅延をなかったことにするのは、日本の鉄道会社としてはとても斬新な企業風土だと感じました。

正確な遅延(運行状況)は、東武鉄道が提供するアプリ「TOBU POINT(トブポ)」で列車走行位置が確認できます。このアプリでは1分単位の遅れが確認できるので、沿線ユーザーはアナウンスを頼るのではなく、このアプリをリアルタイムで確認するのが良いでしょう。

東武東上線が遅れる理由

踏切が多い(“急停車”と安全確認”が多い)

特に筆者がよく止まると感じるのは、大山商店街(ハッピーロード)をつなぐ「第15号」踏切です。ここでこれまで過去2年間に15回は急停車した記憶があります。立って乗車する際は、必ず手すりを掴むようにしましょう。

直前の無理な横断があった場合には急停車の後、付近まで徐行・停車し安全を確認してから運転を再開します。そのためここで停車すると、3分から7分程度遅れることが多いです。

人身事故が多い(踏切が多い・ホームドアが少ない)

続いて、人身事故の発生件数が多いことです。

その理由は主に二つあると思われます。一つ目が高架化が進んでいないため踏切が多いこと(特に池袋〜成増間)、二つ目がホームドアの設置が他の首都圏路線に比べて圧倒的に遅れていることです。

駅間が短い・複々線ではなく待避駅が少ない

特に「ときわ台」から「池袋」までは、駅間が短い傾向があります。またこの間に通過待ちができる駅は「中板橋」しかありません。よってこの区間で、列車が詰まることがよくあります。

東京メトロ有楽町線・副都心線と直通運転を行っている影響を受ける

さらに見逃せないのが、東京メトロや他社線との相互直通運転による影響です。東武東上線は和光市駅から東京メトロ有楽町線・副都心線に直通し、地下鉄経由で東急東横線・みなとみらい線方面、相鉄線方面へ乗り入れる運行形態をとっています。便利な一方で、遠く離れた他路線でのトラブルが波及してダイヤが乱れるリスクが常にあります。

ただし筆者の感覚では、遅れの原因の大半は東武東上線自身のものです。相互乗り入れの影響を受けた遅延の比率は、全体の中で少ないものと認識しています。

またこのほか、体感として東武東上線の遅延が多く感じられるのは、並走する路線が少ないため振替輸送などを利用できない沿線利用者も少なからずいるのではないか、ということが推測されます。

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