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子どもの不登校が続くと、生活のことより先に「勉強の遅れ」がじわじわ気になり始める時期があります。周りの子は先へ進んでいるのに、うちの子だけ止まったまま。そう感じて「不登校 塾」で検索した保護者に向けて、この記事を書いています。
読み終える頃には、次の3つがはっきりします。普通の塾に入れていいのか、それとも不登校専門の塾を探すべきかという分かれ道、塾を選ぶときに先に見るべき軸、そして状況別に候補になる塾のタイプです。
先にお伝えしておくと、私自身、家業として続く学習塾の運営に長く関わってきました。だからこそ「一般の塾が不登校の子をどう受け入れているのか」という、教室の内側から見える現実も含めて整理します。学校に戻ることだけがゴールではない、という前提で読み進めてください。
もう一つ打ち明けておくと、私自身も高校のとき、半年ほど学校に行けなくなった時期があります。塾の内側と、学校に行けなくなる側の両方を知っている立場から、この記事を書いています。
不登校の子に塾は「通える」?まず結論から
結論から言うと、不登校でも塾に通う子はいます。オンラインまで含めれば、家から一歩も出ずに学び直している子も珍しくありません。ただし、どんな塾でもいいわけではありません。判断の分かれ道はシンプルです。
- 勉強のつまずきを埋めたいだけで、本人に少し余力がある → 一般の個別指導塾やオンライン塾で足りることがあります
- 学校に行けない状態そのものへの理解や、出席・進路の相談も必要 → 不登校の子を専門に見ている塾を先に検討します
ざっくり言えば、「勉強だけの問題」なら普通の塾、「学校に行けないこと自体をわかってくれる場所が必要」なら専門の塾、が最初の目安です。次の章から、その判断に必要な材料を順番に見ていきます。
一般の塾は、不登校の子をどう受け入れているか
まず知っておいてほしいのが、多くの一般的な塾は「不登校の子専用」に作られてはいない、ということです。これは塾が冷たいという話ではなく、仕組みの問題です。
塾の運営に関わってきて実感するのは、一般的な塾のカリキュラムは「学校に毎日通っている」ことを前提に組まれているという点です。学校で今日習った範囲を、夕方に塾で補強する。宿題は次の授業までに終わらせる。定期テストに合わせて進度を上げる。この流れは学校に通えている子にはよく効きますが、学校の授業を受けていない子には、そのまま当てはまらないことがあります。土台のない場所に上の階を積み上げようとして、本人だけが苦しくなる、ということが起きがちです。
もう一つ、問い合わせの面談でよく見えてくる現実があります。不登校であることを、最初の面談で言い出せない保護者はとても多いのです。「勉強が遅れていて」とだけ伝え、学校に行けていないことは伏せたまま入塾を決めてしまう。すると塾側は通学している前提で指導を組み、結果として本人にも家庭にも無理がかかっていきます。言いづらいのは当然ですが、ここを伏せると、せっかくの塾選びがかみ合いにくくなります。
だからこそ、一般の塾を検討すること自体は悪くありませんが、問い合わせの段階で「今、学校に行けていない」ことは隠さず伝えたほうが、結果的に近道になります。そこで対応や提案が変わる塾かどうかで、合う・合わないの多くが決まります。
面談で見てほしいのは、講師の学歴や合格実績よりも、「学校に行けていない子を受け入れた経験があるか」「今どこまで戻って教えられるか」「本人が来られない日をどう扱うか」への答え方です。塾側の立場で言えば、ここを具体的に語れる教室ほど、通学前提のカリキュラムを本人に合わせて崩す準備があります。逆に、実績や料金の話ばかりが返ってくる場合は、通えている子向けの設計から抜けられない可能性があります。ここは遠慮せず、こちらから質問して構いません。
勉強以外も含めて全体像から整理したい場合は、不登校で家庭教師を考える前に見る確認リストも合わせて読むと、塾・家庭教師・学校外の学びの分け方が見えやすくなります。
不登校の子の塾選び、先に見る3つの軸
塾名やおすすめランキングを眺める前に、次の3つの軸で家庭の状況を整理すると、候補がぐっと絞りやすくなります。
軸1:教室に通うか、家からオンラインか
外に出て、家族以外の大人と会うことが良い刺激になる子もいます。一方で、通うこと自体が大きな負担で、玄関を出るだけで一日分の力を使い切ってしまう子もいます。前者なら通いの個別指導、後者なら家から受けられるオンラインの塾から見るのが自然です。まずは「本人が今、家の外に出られる状態か」を確認してください。無理に通わせることが目的ではありません。
軸2:集団か、個別か
不登校の子の場合、集団授業のスピードや同年代の視線がしんどくなりやすいことがあります。周りに合わせて進むより、抜けている単元まで戻れる個別指導やマンツーマンのほうが合いやすいケースが多いです。ただし個別でも講師との相性はあるので、講師の変更ができるかは面談で確認しておくと安心です。
また、発達の特性やグレーゾーンが背景にある場合は、塾より先に見ておきたい点もあります。詳しくは発達障害・グレーゾーンの子に家庭教師は合う?で整理しているので、当てはまりそうなら先に読んでみてください。
軸3:「出席扱い」に関わるかどうか
近年は、自宅やオンラインでの学習が、在籍する学校で出席として扱われる場合があります。ただし、これはどの塾を使えば必ず出席になる、というものではありません。文部科学省が示す一定の要件があり、最終的に出席扱いとするかどうかを判断するのは、在籍している学校(校長)です。塾側が「出席扱いに対応」と説明していても、実際に認められるかは学校との相談次第になります。気になる場合は、塾の説明を確認したうえで、必ず在籍校にも相談してください。ここは家庭だけで判断せず、学校を巻き込むのが安全です。
タイプ別おすすめの塾3選【比較表】
ここまでの軸をふまえて、状況別に候補になる塾のタイプを3つ紹介します。まず全体像を表で見てから、それぞれ説明します。費用は各社で異なり、時期によっても改定されるため、金額は必ず各公式サイトで最新を確認してください。
| 塾のタイプ | 対象 | サポートの形式 | 無料相談・体験 | 出席扱いサポート | 費用の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| ①ティントル (不登校専門オンライン個別指導) | 小・中・高 | オンラインで講師とマンツーマンの個別指導 | 無料の個別相談あり(すぐ始めなくてもOK) | ホームスクーリングコースで出席扱いの申請に対応とされています(最終判断は在籍校) | 公式で確認 |
| ②ウィズスタディ (オンライン学習管理塾) | 中学生・高校生 | オンラインで学習計画・学習管理とコーチング面談 | 無料カウンセリング・無料体験あり | 公式サイトに記載なし | 公式で確認 |
| ③第一学院中等部 | 中学生年代 | キャンパスに所属し、ICTを活用して学ぶ所属型 | 資料請求・個別相談(オンライン相談可)・説明会あり | 在籍中学校との連携で出席と認められる可能性があるとされています(最終判断は在籍校) | 公式で確認 |
表は2026年7月時点の各公式サイトの記載をもとにしています。費用など更新されやすい項目や最新の内容は、必ず各公式サイトでご確認ください。
①不登校専門で、家から一対一で勉強を戻したいなら【ティントル】
「通うのはまだ難しいけれど、勉強の遅れは何とかしたい」。そんなときに候補になるのが、不登校の子を専門に見ているオンラインの個別指導です。ティントルは、不登校の子を対象に、講師と一対一で学び直しを進めるオンライン個別指導です。学校に通っている前提ではなく、今いる場所から少しずつ、という組み立てが期待できます。対象学年や指導の形式、料金などの具体的な条件は、公式ページで確認してください。
不登校の状態を前提に、家から一対一で学び直したいなら
通うのはまだ負担が大きく、不登校に理解のある個別指導で勉強を戻したい場合の選択肢です。
②自宅学習が続かない・管理してほしいなら【ウィズスタディ】
「教材はある、やる気も少しはある。でも一人だと続かない」。不登校が続くと、生活リズムも学習のペースも自分では立て直しにくくなります。ウィズスタディは、名前のとおり自宅学習の管理・伴走を軸にしたオンラインの塾です。何を、いつ、どれくらいやるかを一緒に組み立てて、続けられる形にしていく支援が期待できます。学習の進め方や料金の詳細は、公式ページで確認してください。
自宅学習が続かず、管理と伴走がほしいなら
教材だけあっても一人では進まない、日々の学習を一緒に管理してほしい場合の選択肢です。
③中学生で、学校自体を変える選択肢も考えたいなら【第一学院中等部】
中学生の不登校で、勉強の補強だけでなく「今の学校とは別の学びの場」まで視野に入れたいときの候補が、第一学院中等部です。塾というより、中学生が学校とは別の場所で学び直すための選択肢という位置づけです。今の学校を続けながら併用するのか、学びの場そのものを移すのかは家庭によって変わります。対象や通い方、費用などの条件は公式ページで確認してください。進路が絡む判断なので、在籍校とも相談しながら進めるのが安全です。
中学不登校で、学びの場そのものも見直したいなら
勉強の補強だけでなく、今の学校とは別の学びの場も選択肢に入れたい場合の候補です。
どれにするか迷ったときの進め方
候補が複数あって迷うときは、次の順番で進めると決めやすくなります。
- 今いちばん埋めたいのは何か(勉強の遅れ/生活リズム/進路)を1つだけ書き出す
- 本人が家の外に出られる状態か、家からのオンラインが合いそうかを確認する
- 気になる塾の無料相談・体験を、1つに絞らず2つほど受けてみる
- その場で契約せず、いったん持ち帰って本人の反応を見る
- 出席扱いや進路が絡むなら、在籍校や公的な相談窓口にも相談する
塾を探すのと並行して、公的な無料の窓口も知っておくと心強いです。自治体が設けている教育支援センター(適応指導教室)や、学校のスクールカウンセラーは、費用をかけずに不登校の相談ができる場所です。学習だけでなく、生活や気持ちの面が心配なときは、こうした窓口を先に、あるいは並行して使ってください。心身の不調が続く場合は、無理に原因を家庭で決めつけず、医療機関など専門の窓口に相談することも大切です。
よくある質問(FAQ)
不登校の子の塾の費用はどれくらいかかりますか?
塾の形式(オンラインか通いか、専門塾か一般塾か)や学年によって幅があり、時期によっても改定されます。この記事で金額を断定することはできません。気になるサービスは、無料相談や体験のときに料金体系を確認し、公式サイトで最新の情報を見てください。月額を「何か月続けられそうか」も合わせて考えておくと、無理のない選択になります。
塾で勉強すれば「出席扱い」にできますか?
本文の軸3で触れたとおり、要件を満たしても出席扱いにするかどうかの最終判断は在籍校(校長)にあります。手続きの入口は、担任か教育支援センターへの相談です。
昼間に通える塾はありますか?
学校の時間帯に通える教室や、時間帯の相談に応じる塾もあります。ただし対応は塾ごとに大きく違うため、問い合わせのときに「日中の利用ができるか」を直接確認するのが確実です。人目が気になる子には、時間帯をずらせるか、オンラインで受けられるかも聞いておくとよいでしょう。
一般の塾と不登校専門の塾、どちらから見ればいいですか?
本人に少し余力があり、埋めたいのが勉強の遅れだけなら、通いやすい一般の個別指導やオンライン塾から見て構いません。学校に行けないこと自体への理解や、出席・進路の相談も必要そうなら、不登校を専門に見ている塾を先に検討してください。どちらか一方に決めきれないときは、両方の無料相談を受けて、説明の仕方と本人の反応で選ぶのが確実です。
塾に通えたら、学校復帰を目指すべきですか?
学校に戻ることだけがゴールではありません。塾やオンラインで学び直して自信を取り戻す、別の学びの場に移る、少しずつ登校を試すなど、進む方向は子どもによって違います。本人のペースと気持ちを最優先に、選択肢を一つに狭めず考えてください。
まとめ:勉強だけの問題か、学校ごとの問題かで分ける
不登校の子の塾選びは、「勉強のつまずきだけを埋めたいのか」「学校に行けないこと自体をわかってくれる場所が必要なのか」を分けるところから始まります。前者なら一般の個別指導やオンライン塾、後者なら不登校を専門に見ている塾が最初の目安です。
そのうえで、通いかオンラインか、集団か個別か、出席扱いが関わるか、という3つの軸で候補を絞り、無料相談や体験を2つほど受けて本人の反応を見る。これが遠回りに見えて、いちばん失敗しにくい進め方です。出席や進路が絡むときは在籍校へ、心身の不調が続くときは医療や公的窓口へ。塾は、その中の一つの手段です。
子どもを「元どおりに戻す」ことではなく、どこでなら学び直せるかを一緒に探す。その視点で選べば、塾選びは本人を追い詰めるものではなく、次の一歩を用意する作業になります。
中学生で高校受験や内申が気になる場合は、不登校の中学生に塾は必要?内申・受験から考える選び方にくわしくまとめています。
塾以外も含めた選択肢の全体像は、学校が合わない子の学び方全地図で一望できます。
※本記事は2026年7月時点の情報をもとにしています。料金・サービス内容・キャンペーンの最新情報は、必ず各公式サイトでご確認ください。

